CANDY-LAND

やっぱり馬が好き

キャスティールはのんびり屋さん ①

 

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♬キャスティール石鹸(Castile Soap)とは
 ソーパーの間では、オリーブオイル・水・水酸化ナトリウムだけで作られたせっけんのこと。
その起源はというと、中世スペインのカスチール地方、旧カスティーリャ王国(Reino de Castilla)までさかのぼります。
12世紀頃にフランスで生まれたマルセイユ石鹸の流れを汲み、13世紀頃スペインで誕生したのが、このオリーブ油のみを原料とするキャスティール石鹸。
シンプルさを極めたレシピながらも、その使い心地は素晴らしく、現代まで絶えることなく作り続けられているのです。
「ヨーロッパの王侯貴族が愛用していた日用品を、お家のキッチンで再現しよう!」と聞くと、ちょっとわくわくしませんか?
これがね、できちゃうんですよ!

 

 

♬さて、その作り方はというと
 これがもう至ってシンプルなのです。
3つの材料をボウルに入れ、泡立て器でぐるぐる混ぜて、あとは待つだけ。

季節は秋。コールドプロセス製法であるため、出来上がるタイミングは自然まかせ。今回は30時間くらいかかりました。う~ん、ネイチャー。
しかもね、その30時間のうち、手を動かすのはたったの30分だけなんです!あとはずーーーっと放置。ひたすら放置。ただただ放置。笑
タネを仕込んで、出掛けて、眠って起きて、また出掛けて…戻ったころ、やっと型入れどきを迎えます(*´・v・`)
そして型から出したら、最低6週間以上熟成させるの。熟成といっても、好きにカットしてまた放置するだけなんだけどね。
今日日「ひたすら待つ、ただそれだけ」という経験事態が貴重な感じがしませんか。改めて見ると、贅沢な時間の使い方だな~って。


♬肝心の使いごこちは!?
 もう最高!
泡立ちが悪いだとか、トロトロになりやすいだとか言われがちなオリーブ100%ソープですが、私は長期熟成後のキャスティールが大好き。
風通しを良くした暗所で2カ月ほど乾燥させたら、ジップロックに入れて冷蔵庫へ。最低1年間は寝かせます。
出来上がった石けんは、すっかり水分が抜けてカチカチ。コマーシャルばりのもっちもち泡がたっぷり立って、洗い上がりはしっとりつるつる。
下手に凝った石けんより断然優秀、かつコストパフォーマンスも高いのです。

良いキャスティールを作るコツは、寒い時期に仕込むこと。高温多湿下で作ったものは、酸化も痛みも非常に早くなるためです。
秋から春の始めまでに仕込んで、遅くとも4月の半ばには冷蔵庫へ移動させたいところ。
「石けんの熟成=必要なのは酸素のみ」と覚えると簡単です。保管する際、熱や光はできる限り遮断しましょう。
私はジップロックに食品用乾燥剤と石けんを入れ、特に空気を抜かずに冷蔵庫で保管しています。たまに乾燥剤を交換すれば程よく換気も完了。
脱酸素剤も入れれば完璧なのかな。めんどくさがりだから使い捨てカイロを放りこむのが限界だろうな。

http://www.zl2pgj.com/hanasi/21ageless.html

http://www.zl2pgj.com/hanasi/index.html


キャスティールは「手間も暇もじっくりかけて、のんびりいこうよ」という気持ちを取り戻させてくれる石けん。
タネを混ぜていて気づくのは、寒露終わりの日差しだとか、スズメの声だとか、日々の中でつい通り過ぎてしまいがちなこと。
あぁ、日本は今日も平和だな。大切にしなくてはいけないな。…なーんてね。
ぼけっとしているうちにペッパーくんやワトソンくんに淘汰されないよう気をつけきゃだお。あいつらまじでがちでやばいお。笑

みなさんもぜひ、熟成キャスティールのもちもちモコモコ泡にくるまってみてね。
レシピと画像(オイルがだんだん石けんになっていく様子)、ちょっとした小話、おすすめのオプションや書籍等は次のポストで。


 ところで、今のご機嫌はいかがですか?
眉間にしわ、寄ってません?肩や腰は痛くない??
さぁ、一緒に深呼吸しましょ。ふかーーーく吸って、ゆ~っくり吐いて。

空を眺められたらもっと素敵。
ゆるっといきましょ、週末だもん。


ではまたね~(*´・v・`)

 

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